弾き、弾かれ

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カモンマイホーム

スペシャルゲスト:楠木・香

だが私は謝らない!




とある日の植松家、茶色い長髪の男(パパン)と水色の短髪の女(ママン)が居間でテレビを観ている。
ブラウン管の中では妙にテンションの高い外国人が運動器具の説明をしていた。
そんな通販番組を観ながら

「ねーねー、アレ買ってよ」
「あァ?テメー3日で飽きるだろうが。却下だ却下」
「なんでよ!?ホラ!トニーだって『これはいつまでも飽きないぜ!』って言ってんじゃん」
「トニーはマゾだからな。自分の体を苛めるのに必死なんだろう」
「そーなのかー」

と、他愛も無い会話をしていると、

「ただいまー!」

テレビの中のトニーと同じ位のテンションの高い声が響いた。

「「ウゼェのが帰ってきやがった・・・」」

全く同じタイミングで同じ言葉を吐くパパンとママン。
アンタが行きなよ。くそっしょうがねえな。
とアイコンタクトだけで意思疎通をし、パパンが玄関先へ迎えに行くと、そこには息子の弾と共に見知らぬ少女がいた。

「こ、こんにちわ!あの、俺…じゃなかった、私!楠木・香と申しますっ!」

緊張しているのか、腰をキッチリ90度に曲げてお辞儀をするニット帽の少女。

「友達連れて来たから、何かお菓子の準備しといて…親父?」

驚きを隠そうともせず、梅図かずお風の顔になったパパンは、奇声を上げながらママンのいる居間にドタドタと戻った。
取り残された学生二人は頭に?を浮かべている。

「お前、顔芸は親父さん直伝なんだな」
「あんまり誇れないけどね」

居間からは「赤飯炊け!赤飯!」とか「ちょっと!カーテンはそっちじゃないって!」とか「タマシイグランバザール!?」とか意味不明な叫び声が聞こえてくる。

数分後―――

「やあお待たせ、弾にお嬢さん」
「お前は誰だ」

タキシードを装備し、妙に爽やかになったパパンに即座に突っ込む弾。
パパンは大仰に肩を竦めてあくまで爽やかに

「はっはっは、いやだなぁ弾。お父さんだよ、お父さん。さ、上がって上がって」
「お、おじゃましますっ!」
「………」

緊張でガチガチになっている香と訝しげにパパンを睨む弾を連れ、居間へと向かうパパン。
居間では、ママンが外行き用の赤いカクテルドレスを身に纏って座っていた。

「あら弾?お友達?いらっしゃい」
「お前は誰だ」

柔らかく微笑むママンに即座に突っ込む弾。
ママンは「いやだわこの子ったら」と言う風に微笑み、

「お母さんでしょ。忘れちゃったの?さ、座ってお嬢さん?」
「し、失礼しますッ!」
「………」

ガチガチの動きで座る香と物凄い不審の目で両親を睨みながら座る弾。
すっ、と二人にお茶を出すタキシード姿のパパン。
やはり両親とも微笑んでいる。
おかしい、これは明らかにおかしい。
香の隣に腰掛けている弾に、香が小声で話しかける。

「何だよハジキ…いいご両親じゃあないか」
「いや…油断しない方がいいぜ。この茶にだって何盛ってるか…」
「聞こえてるよ弾?」

ニッコリと微笑んだパパンが弾の肩に手を置いた。

「お友達をもてなそうと言うお父さんの気持ちが解って貰えないだなんて、お父さんとっても悲しいよ」
「わざとらしい演技してんじゃねえよ!!テメェ等なに企んでやがる!!」
「こら弾!お父さんに何て事言うの!謝りなさい!」
「テメェも気持ち悪いキャラ作ってんじゃねえよ!!言っとくけどなあ!香ねーちゃんに手ェ出したら俺が承知しねえぞ!!」


啖呵を切る弾。赤くなる香。
そして静かになるパパンとママン。


「弾」
「な、何だよお袋」
「ちょ~っとこっち来ようねぇ~」
「な、なにをするきさまー!」

ママンにズルズルと隣の部屋に引きずられていく弾。
そして争うような音が聞こえたと思うと

「アッーーーーーーーーー!」

という叫び声が聞こえた。

「あ…ハジキ!?」
「お嬢さん、寿司食べるかい?」

立ち上がろうとする香をパパンがインターセプト。

「じ、じゃあかっぱ巻…」
「お任せですねー!承ったー!」

どこからか取り出したネタとシャリを両手にパパンが叫ぶ。

「シャリネタ!爆竜合体!」

ビシッ!

「ネギ寿司お待ちー!」
(何年ぶりだろう、こんなに心底ガッカリしたのは)

ネリケシのシャリの上に切った長ネギを乗せた寿司もどきと、醤油の代わりに小皿に垂らされたMr.カラーのムラサキを前に、香は心底ガッカリしている。

「そ、そうじゃなくて!ハジキに何してんだ…じゃなかった、何してるんですか!?」
「ねぇねぇ、君らってどこまで行ってんの?もう接吻した?接吻」
「な、な、な…っ」
「その様子だとまだのようだねえ?」
「まだも何も、俺…じゃなかった、私たちはそんな関係じゃ…!」
「かーっ!嘆かわしい!ゴメンねえヘタレた息子で!お詫びにおじさんがチューしてあげよう!んー」
「ぎゃーっ!うわーっ!」
「ほれほれ逃がさんぞぅ」
「やめろぉーっ!」

ドガァッ!

「何してやがんだこの腐れ中年がァーッ!!」

ドアを蹴破った弾がその勢いのままパパンを蹴り飛ばす。
そしてそのまま香を守るように立ち塞がった。

「香ねーちゃん、逃げろ。俺も正直この二人がここまでバカだとは思ってなかった」
「でも…でもっ!」
「いいから!ここは、俺が食い止める…」

懐からイグニッションカードを取り出し、決意を顕にする弾。
蹴り飛ばされたパパンがゆらりと立ち上がり、蹴り破られたドアの向こうから幽鬼の様な雰囲気のママンも姿を現した。

「今のは痛かった…痛かったぞぉーーーーっ!!」
「ハァジィキィ?逃げたりしちゃあ、ダメダメだぞっ…♪」

二人も懐からイグニッションカードを取り出す。

「走れ、香ねーちゃん。決して振り返らず、生き残れ」
「ハジキ……くっ!」

背を向けて駆け出す香、立ち塞がる弾。
口から煙を吐き出さん雰囲気のパパンとママン。

「「「イグニッション!!!」」」

背中越しに聞いたその声が、香の聞いた最期の弾の声だった…
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次の日

何事も無かったかのように登校するMハゲが一人。

  • 20061201
  • ハジキ ♦-
  • URL
  • 編集 ]
なんかもう

色々ふいた

冷静な分析を装う

これはアレですか。
銀雨世界のパパとママだから、最後のシーンでは三人とも起動してる訳ですか。

あとヒコには意地でも突っ込まねえ。
突っ込まないって。突っ込まないんだってバ。


何この斬新なハギャ隊ー!!

↑我慢できなかった

  • 20061201
  • 田吾作 ♦wm6RgFN2
  • URL
  • 編集 ]
次の日

何か罪悪感と不安で真っ青になりながら登校するウニ娘が一人。


──中の人感想──
随所に溢れ返ったネタがもう……天才ですかアンタ!?
この賢者!この賢者!!(罵るイントネーション。ルビはサヴァン)

後、ゲストで出してくれて感謝間隙雨銃弾(カンシャカンゲキアメアラレ)


スペースハジキに改名!?

↑師匠に習って突っ込み

  • 20061201
  • 香 ♦LEUra8kw
  • URL
  • 編集 ]
Re: カモンマイホーム

>パパン&ママン
バーローwwwwおまいら悪魔だなww

  • 20061202
  • 山吹レイカ ♦mD5gn8q6
  • URL
  • 編集 ]
Re: カモンマイホーム

愛すべき馬鹿どもとしかいえないな
実にいい家族だ

  • 20061203
  • 狢 ♦-
  • URL
  • 編集 ]
PLレス

>田吾作どん
その通りでがす。
因みにパパンのジョブは青龍拳士×魔弾術士で、
ママンのジョブはゾンビハンター×フリッカースペードです。

チョーコーのーなーかーかーらー♪ピクリともしないハムスターが…

>香の中の人
なんというかごめんなさい
キャラのイメージを壊していない事を切に願うばかりです…

おツッコミにならない。放置プレイ…かしら?

  • 20061203
  • ハジキの後ろの人@トール ♦-
  • URL
  • 編集 ]
NPCレス

>尚志君
やぁやぁ、吹いてくれたなら幸いだ。
きっとあのハゲも草場の陰で喜んでいるだろうよ。

>香たん
フフフ…いつの日か…フフフ…

>妹じゃ
悪魔だよ?
何を今更。

>狢君
君は勘違いをしている。バカはハゲだけだ。
俺は違うよ。もう一度言うぞ、バカはハゲだけだ。
念のためもう一度、バカはハゲだけだ。

  • 20061203
  • ハジキのパパン ♦-
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